物価高対策は継続も――政府関係者「長期的には愚策」ナゼ? 将来世代にツケ…経済官庁幹部から「終わり見えづらい」異論相次ぐ
30日に発表されたレギュラーガソリンの全国平均価格が過去最高値を更新しました。岸田首相はこの日、ガソリンの補助金を延長し、リッターあたり175円前後に抑える方針を表明しました。電気やガスなどの補助金も継続となりますが、異論が相次いでいます。
岸田首相は30日、ガソリン価格対策として9月末に終了する予定のガソリン補助金を当初の水準に戻した上で、年末まで延長する方針を表明しました。官邸で「(レギュラーガソリンは)10月中にはリッター175円程度の水準を実現したい」と述べました。
さらに、軽油や灯油、重油なども補助金の対象とします。
また電気・ガス料金についても、9月末に終了する予定の補助金を継続すると明らかにしました。標準的な世帯で、電気は毎月約2800円、ガスは約900円の負担軽減が続きます。年末まで延長する方向で最終調整しています。
有働由美子キャスター
「物価高対策は切実です」
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「ただ政府関係者からは、この対策について『長期的に見れば愚策だ』という声も上がっています。この対策にかかるお金はどこから出ると思いますか?」
有働キャスター
「税金ですよね」
小栗委員長
「そうです。ただ税金は税金でも、国のお財布は赤字なので、将来の若い世代への借金でまかなわれることになります。となると、今の生活の苦しさから抜け出すために、将来の若い人たちに負担を負わせていいのか、ということになります」
「それでもやる理由について政府関係者からは『有権者が一番必要としている対策をやらない選択肢はない』『内閣支持率が上がらない中、踏ん張りたいんだろう』という声が聞かれます」
「ただ経済官庁の幹部からは『補助金は一度始めると終わりが見えづらい』『本当に困っている人にピンポイントにした方がいい』など、異論が相次いでいます」
(8月30日『news zero』より)