ハワイツアー再開で現地は? ゴールデンウイーク海外旅行“復活”へ 今年は最大10連休
新型コロナウイルス水際対策が緩和される中、2週間後に迫るゴールデンウイークに向け、大手旅行会社がハワイツアーを再開しました。現地、ハワイの企画会社は「マスク規制がなくなって、ワイキキビーチはかなりにぎわっている」と現状を話します。期待が寄せられる海外旅行“再開”の動きを各地で取材しました。
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15日午前、羽田空港の国際線では、日本人とみられる姿は少なく、数えられるほどでした。
アメリカへ行く人
「娘と孫に会いにいってきます」
オーストラリアへ行く人
「語学留学です」
ほとんどは、留学や海外に住む家族へ会うためでした。出国する人たちが喜んでいたのは、水際対策が緩和されたことです。
アメリカへ行く人
「行って帰ってくる身としては、とてもありがたい」
感染が拡大している韓国やトルコなどからの帰国を除き、3回目のワクチン接種の証明書を持つ人は、空港検疫で陰性となれば、隔離期間が不要となっています。
大手旅行会社の「HIS」は、ゴールデンウイークに向けて、ハワイへのツアーを再開しました。
HIS海外旅行事業部 古川裕之さん
「約2年ぶりに、ハワイ行きの海外パッケージツアー、こちらの再開ですね」
問い合わせの数も徐々に増えてきているといいます。また、JTBでもハワイツアーを今月28日から再開し、15日から販売を開始しました。
この海外旅行“再開”の動きに期待を寄せるのは、ハワイでイルカウオッチングなどを企画する会社です。
ドルフィン&ユー 竹村利生さん
「今までゼロだったのに対して、(予約に)少しずつ、日本人のお名前が見えるようになってきました」
こちらの会社では、「ゴールデンウイークに向けて、日本語ができるガイドを増やす調整をしている」ということです。
そのハワイの現状は――
ドルフィン&ユー 竹村利生さん
「(最近)ワイキキの方では、マスクの規制がなくなって、アメリカ人のお客様が多くいらして、おみえいただいて、ワイキキビーチはかなりにぎわっております」
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アジアのリゾート・タイでも、日本人観光客への期待が高まっています。
バンコクでは、欧米を中心に外国人観光客が戻り始めていました。今年2月、再び隔離なしでの入国を認める“開国”に踏み切ったタイでは、2回のワクチン接種が条件(ジョンソン・エンド・ジョンソン製は1回)で、到着後、認可ホテルでPCR検査を受け、翌日の陰性確認後に外出が可能になります。
バンコクにある、トムヤムクンなど本場タイの味が楽しめる料理店には、日本語のメニューがありました。
料理店マネジャー
「コロナの状況になってから、日本人観光客が店に来ることはめったにありません。タイに住んでいる日本人ビジネスマンがほとんどです」
タイ王国観光・スポーツ省によると、コロナ前の2019年には年間178万7185人の日本人がタイを訪れていましたが、2021年は9461人と激減しました。ただ、日本人の利用が多かったというバンコク中心部のホテルでは――
CROWNE PLAZA BANGKOK 田畑栄里子さん
「ゴールデンウイーク中の渡航を考えている方は、問い合わせとしてはたくさんいただいている」
日本での水際対策の緩和を追い風に、日本人観光客からゴールデンウイーク中の宿泊に関する問い合わせが増加し、期待を寄せているといいます。
ただ、海外旅行について街で聞いてみると、まだ様子見の人もいました。
「海外旅行は、ちょっとまだ行かないと思います」
「今のところ、積極的に海外に行こうという気持ちではない」
専門家は、「自分が行く国の感染対策や感染状況を事前に確認する事が重要」だと話します。
グローバルヘルスケアクリニック 水野泰孝院長
「みんなが感染対策をかなりルーズになっているところでは、自分が感染対策をしっかりとしていても、相手がしていないことが多々あるので、日本にいる時よりかは高くなる可能性もあるわけです」
一方で、新型コロナウイルスだけに注目していると、熱帯病など日本にない感染症を見落とす可能性もあるので、注意が必要だということです。