日本生命、企業年金の予定利率を大幅引き下げへ
生命保険大手の日本生命は、企業年金保険の予定利率を来年4月から大幅に引き下げることを決めました。
日本生命は、企業から資金を預かって運用している企業年金について、来年4月から予定利率を現在の1.25%から0.5%に引き下げることを決めました。対象となるのは「確定給付型」と呼ばれるもので、改定は21年ぶりです。
日本生命との契約企業はおよそ5200社で、運用額はおよそ5兆6000億円に上ります。
確定給付型の年金制度を取り入れている企業は、生命保険会社の団体年金商品を契約したり、信託銀行などに運用を委託するなどして従業員に約束した将来の給付額を確保しますが、今回の利率引き下げによって、今後、企業は運用上の見直しを迫られる可能性もあります。
引き下げの理由について日本生命は、日銀の大規模な金融緩和策による長引く低金利で、利率を下げずに維持することが困難であるとしています。
企業年金の予定利率をめぐっては、すでに第一生命が去年10月に引き下げていますが、国内最大手の日本生命が引き下げに踏み切ったことで、今後、ほかの生命保険会社にも影響が広がりそうです。