ドバイ万博が閉幕 日本館が展示部門で金賞 次は3年後…大阪で開催へ
先週、UAE(=アラブ首長国連邦)で開催されていたドバイ万博が閉幕しました。コロナ禍での来場者は2400万人を超え、日本のパビリオンも人気を博しました。次は3年後、大阪で開かれます。
中東で初めての開催となったドバイ万博は、3月31日に半年の会期が終了しました。新型コロナウイルスの影響で開催が1年延期されましたが、2400万人以上が訪れました。
工夫を凝らした展示には190か国以上が参加しました。自然に優しい取り組みとして植物で建物全体を覆ったシンガポール館や、巨大な建物にLEDディスプレーや、球体のバーチャル映像など最新技術を駆使したサウジアラビア館。そして、ウクライナ館には、訪れた人たちから建物中に「反戦」のメッセージが届けられていました。
“訪れた人に何かを感じてほしい”と、それぞれの国で工夫が凝らされる中、展示部門で金賞を受賞したのが日本館です。
日本館の来場者
「外から見て、とても魅力的だなと思ったの。建築とかつくりが」
「本当にチケットを取るのが大変だったの! 5日間も抽選してやっと!」
感染対策で入場者数を制限したため、並んでも入れない人気館になりました。
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この日本館にクリエイティブアドバイザーとして参加した齋藤精一さんは、立ち上げ当初から携わってきました。
クリエイティブアドバイザー 齋藤精一さん
「これは永山祐子さんのデザインで、見ていただくとボールジョイントっていうシステムで、アラベスクと日本の組格子の両方のデザインを取り込んでつくってて」
ドバイ万博が終わると建物を壊してしまうのではなく、再利用できないかと考えられているといいます。
そして、中に入ると、大型のスクリーンに日本の文化や美しい景色が映し出されていきます。入館者には、ひとりひとりにスマートフォンが渡されていて、スマホが行動履歴を感知し、その人が何を見ていたかによって、海に興味を持った人には海の保護についてなど、テーマが示されます。
齋藤精一さん
「ひとつひとつ(展示に)訪れると、スマホが場所を感知していて」
大阪・関西万博でもクリエーターを務める齋藤さんは「会場を大阪から、日本全国に広げたい」といいます。例えば、万博で日本で古くから行われる環境への取り組みや、最新の技術を紹介し、実際にその地へ足を運んでもらい「日本全体を万博会場のようにしよう」と考えています。
齋藤精一さん
「155ヘクタールの夢洲は、大阪・関西万博の中心としてはあるが、1970年の大阪万博と違って、今回は『大阪・関西万博』なので、日本全国が万博の会場になるように」
ドバイ万博の会場には、若宮万博担当大臣や吉村大阪府知事らも訪問しました。
2800万人以上の来場を見込む大阪・関西万博で、そのメッセージが日本へ、世界へ広がることが求められています。