“価格交渉の場”設けず 公取委、ダイハツなど10社を公表
日本全体で賃上げ機運が高まる中、公正取引委員会は15日、下請け業者に対して価格交渉の場を設けず価格の据え置きなどが確認された企業10社を公表しました。
ことしの春闘では、労働組合側の賃上げ要求に満額で回答する企業が相次ぎ、去年以上に賃上げ機運が高まっています。
こうした中、公正取引委員会は15日、相当数の下請け業者に対し原材料費や人件費の増加に伴う取引価格の値上げを交渉する場を設けず、価格の据え置きなどが確認された企業10社を公表しました。
企業名を公表するのは、2022年に続き2回目です。
公表されたのは、ダイハツ、京セラ、西濃運輸など10社です。
ダイハツは日本テレビの取材に対し、「取引価格については密なコミュニケーションを重ねてきています。 今後、コスト上昇分の価格への反映の必要性について、 より一層積極的にコミュニケーションの機会を創出していきます」などとしています。
京セラは、「これまでも値上げ要請に真摯に対応し、双方納得した上での価格決定に努めてまいりました。今後もより一層積極的なコミュニケーションを図ることで、相互信頼にもとづくパートナーシップの構築に注力してまいります」などとしています。
公正取引委員会は今回の企業名の公表について、独占禁止法などに違反するおそれがあると認定するものではないとしています。