中小デジタル化“支援金”で1億円以上が不正受給 会計検査院が抜本的見直し求める
中小企業のデジタル化支援のための国の補助金が、1億円以上不正に交付されていたなどとして、会計検査院は事業を実施してきた中小企業基盤整備機構に対し、抜本的見直しを求めました。
中小企業基盤整備機構は、ITに不慣れな中小企業や小規模事業者のデジタル化支援を行っていて、企業などが登録が許可された事業者を通じてソフトウエアの導入やアフターサービスなどを受けた場合に、経費の一部を補助しています。
しかし、会計検査院が調査したところ、2020年度から2022年度の3年間に、この制度を利用した1億円あまりの不正受給があったということです。不正には15の「IT導入支援事業者」が関与していました。
また、このほかにもキックバックが疑われる資金の流れなどが、あわせて2億9064万円分確認されました。さらに、8つの企業で虚偽申請などあわせて2848万円の不正が確認されたということです。
これを受けて会計検査院は、中小企業基盤整備機構に対し、不正受給していた事業者から補助金を返還させることも含めて、事業の抜本的見直しを求めました。