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孫正義会長(65)アームに集中「私はもともと攻めの男」

2022年11月12日 5:45
孫正義会長(65)アームに集中「私はもともと攻めの男」

ソフトバンクグループの孫正義会長が、日常の経営業務などの権限を他の経営幹部に委譲し、自身は子会社の半導体設計大手アームの経営に専念すると発表しました。

ソフトバンクグループの孫正義会長はこれまで3か月おきに開催する決算発表の会見で、毎回、自らプレゼンテーションや質疑応答などを行っていましたが、11日の会見では冒頭だけ登場し、「説明するというのはきょうの挨拶をもって当分の間は最後にしたい」と語りました。理由は子会社の半導体設計大手「アームの爆発的な成長に没頭する」ためだとしています。

いったい何があったのでしょうか? ソフトバンクグループは8月に行われた前回の四半期決算で、3兆円を超える過去最大の赤字を計上しました。

人員削減も含めた大幅なコストカットを行い、新たな投資は慎重に行うなど“守りを固める”経営を迫られています。

こうしたなか孫会長は、「しばらくインフレはおさまらない」との予想から、主軸の投資事業については慎重な投資を続け、他の幹部に経営を任せて、自身は子会社のアームを成長させることに集中することにしたとしています。

孫会長は「今、アームの技術の深いところまで、事業計画の深いところまで、直接私は毎日朝から晩まで没頭しています」と話し、「私はもともと攻めの男ですから、アームの攻めのところに集中したい」と意気込みを語りました。

一方、孫会長に代わり後藤芳光専務が決算発表のプレゼンテーションを初めて行いました。

保有する中国のアリババの株式を一部手放すことなどで利益を出しましたが、今年4月~9月の半年間の最終損益は1290億円の赤字となりました。