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北九州市の企業トップに聞く 2025年の「賃上げ」は? 避けられない「値上げ」も

2025年1月8日 18:43
北九州市の企業トップに聞く 2025年の「賃上げ」は? 避けられない「値上げ」も

北九州市で8日、新年恒例の賀詞交歓会が開かれました。物価が上がる中で気になるのが、ことしの「賃上げ」です。地元企業のトップの考えを直撃しました。

8日、北九州市小倉北区で開かれた賀詞交歓会には、地元の政界や経済界からおよそ1000人が出席しました。

あいさつに立った北九州商工会議所の津田会頭は、「値上げをして、賃金を上げる」というサイクルが必須だと強調しました。

■北九州商工会議所・津田純嗣会頭
「ことしも最大の目標は賃上げです。昨年の水準以上の賃上げを実現し、定着させなければなりません。」

■宮原真記者
「さまざまな課題がある中での賃上げの実現について、実際のところ、企業のトップはどう考えているのでしょうか。」

北九州市に本社を置く多くの企業から、「賃上げ」に対して前向きな声が聞かれました。

■スターフライヤー・町田修社長
「(去年)航空業界の中では一番高い賃上げ、ベースアップをやりましたので、さらにことしも頑張っていきたいと思います。」

■シャボン玉石けん・森田隼人社長
「ボーナス含めた年収アップというかたちでやっています。ここ数年、従業員の満足度を高めるために年収をちょっとずつ上げていこうという取り組みをしていて、今後もしっかりと見据えていきたいと思います。」

■第一交通産業グループ・田中亮一郎社長
「(去年の賃上げ率は)5~6%くらいだったと思います。(ことしも)同じくらいです。運転手の待遇がどんどん改善されている状況で、人もいっぱい入ってきていますので、加速して若い人たちを入れていくためには、ある程度の賃上げがもっと必要だと感じているところです。」

賃上げに前向きな一方、その原資を確保するための値上げは避けられない中で、多くのトップが価格に見合ったサービスや価値を提供できるかどうかをことしのポイントにあげました。

■TOTO・清田徳明社長
「いろんな部分でコストが上がってきています。局面によっては価格転嫁をする。賃金も前向きに考えていきますし、価格も価値に応じたところで考えていきたいと思います。」

■安川電機・小笠原浩会長
「値上げは勇気がいります。同じ物なら安いの買う。だから絶対に差別化しないと。値上げして、買ってくれて、生き残ったところが大きくなる。自由に競争すると賃上げして値上げ、値上げしたら付加価値がないと生き残れない。 だから淘汰(とうた)が始まる。」

物価上昇と賃上げのサイクルが回り始めた中、企業のトップにはバランスのとれたかじ取りを続けることが求められています。

最終更新日:2025年1月8日 18:43
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