公務員にボーナス 支給額アップの会社では「過去最高」の人も 使い道調査1位は? 福岡
公務員に10日、冬のボーナスが支給されました。多くの民間企業でもボーナスが支給され、ある調査ではおよそ2割の企業が支給額を増やしているといいます。皆さんはボーナスを何に使いますか。
福岡県の行政職の職員の冬のボーナス平均支給額は81万7249円で、去年と比べて0.5%増えました。北九州市は、去年から3.0%増額で90万8638円です。福岡市は、82万9479円で3.6%の減額ですが、人事委員会が支給月数を0.1か月分引き上げるよう勧告していて、12月議会で議案が可決されれば追加支給される予定です。
一方、民間企業の冬のボーナスの平均支給額は、前の年より2.5%増えて40万5573円の予想です。企業の業績が改善したことと人手不足の深刻化を背景に、4年連続で増加し、過去最高を更新する見通しです。
福岡市南区の五十川タクシーです。
■五十川タクシードライバー・茅嶌勇治さん
「ボーナス支給日です。」
ドライバー歴7年の茅嶌勇治さん(59)の冬のボーナスは、タクシーの利用者増加などを受けて、去年より2~3割アップし過去最高となりました。
■茅島さん
「コロナが明けてだんだん忙しくなってきて、給料もどんどん増えていった。多ければ多くなっていくほど、やる気も出てくるし次頑張ろうという気になるし、来年はさらに頑張らないと。」
ことし6月には、プロではなく一般のドライバーが有料で人を運ぶサービス「ライドシェア」が始まるなど、タクシー業界を取り巻く環境は大きく変化しました。
ボーナス増額の背景には、ドライバーの士気を上げたいという会社の狙いもあったといいます。この冬のボーナスは、去年より平均で5%アップしました。
■五十川タクシー・本園和大 常務
「タクシードライバーとして難しい環境の中で、一生懸命頑張ってくれているので。」
民間の調査会社、帝国データバンクの調査では、冬のボーナスを増額すると回答した企業の割合は23.0%でした。特に人材確保が激化している運輸業が多かったといいます。この会社でも、ボーナス増額という処遇改善を人材確保につなげたいとしています。
■本園 常務
「業界として、まだまだタクシードライバーを増やさないといけない状況は続きますが、実績として20代・30代の若い方の応募が増えてきています。この良い流れを止めないように、引き続き賞与含めて待遇改善を行っていきたいと思います。」
福岡市内で、冬のボーナスの使い道を聞きました。
■会社員(30代)
「貯金です。使い道があまりないので、見つかるまで。」
■会社員(40代)
「旅行とかですかね。全体的に物価が上がっているから結局、金額が上がっても使えるお金は減ってきていると思うので、その点で上げてほしいというのはありますよね。」
■団体職員(40代)
「本当は車検の機会に車を買おうかなと思っていたのですが、ちょっと高そうだから、とりあえず頑張って車検を通しました。」
多くの人が財布のひもを緩めることに慎重な印象でした。先行きが見えない物価高と社会情勢は、消費者意識に少なからず影響を与えているようです。
こちらは、ボーナスの使い道についての調査結果です。
1位は「貯金・預金」で11年連続1位でした。ただ、割合としては5年連続で前の年を下回り、過去最低の33.5%となっています。2位は「旅行」6.7%で、去年から横ばいです。
一方、使い道で増えているのが「食品」6.4%、「投資信託」2.5%、「株式」2.3%などです。「食品」に使うという人は去年より0.9ポイント増えています。調査会社によりますと、ボーナスを生活費にまわす傾向があるのではないかということでした。