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【TSMC効果】電子部品関係と自動車関連の「特定最低賃金」 過去最大の引き上げへ

2023年10月16日 20:39
【TSMC効果】電子部品関係と自動車関連の「特定最低賃金」 過去最大の引き上げへ
特定の産業を対象により高い賃金が設定される「特定最低賃金」。製造業などで引き上げを答申です。

最低賃金とは別に、より高い賃金が設定される「特定最低賃金」。県内では一部の製造業など3つの業種に導入されています。
このうち2つの業種の最低賃金の改正について労働団体や経済団体の代表などでつくる審議会が16日に熊本労働局に答申しました。
それによりますと、電子部品・デバイス・電子回路などの製造業が1時間あたり44円引き上げ時給940円、自動車とその付属品の製造業が34円引き上げ時給965円となっています。

いずれの引き上げ幅も統計を取り始めてから最も大きく、44円の引き上げとなった電子部品などの製造業ではTSMCの進出に伴う好調な業績などが考慮されたということです。

熊本労働局によりますと、対象となる2つの業種で働く人は県内で約1万8000人いるということです。こうした業界の中には下請けの中小企業も多く組合がないケースもあるということです。

■熊本地方最低賃金審議会・倉田賀世会長
「組合のある企業については一定の生活保障がある中でいいんですけれど、そうでない無組織労働者にできるだけ効果を波及させたいという強い思いが労働団体側の委員にありましてそれが今回の引き上げのひとつの要因であったと思います」

「特定最低賃金」は労使ともに異議がなければ12月15日から適用されます。
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