【特集】去年の3.6倍!価格高騰『キャベツ』 ”高値は今年6月頃まで続く”?(宮城)
価格が高騰する野菜『キャベツ』。
今年に入ってから、仙台での卸売価格は去年平均の3.6倍となっている。
高値はいつまで続くのか?市場関係者からは今年6月までという声も聞かれた。
客
「高いなとは少し思っていて」
「ものすごく高いって思います」
「こんなに高いのは初めてです」
食卓に欠かせないキャベツ。
竹中弘記者リポート
「キャベツ1玉429円です。これでも仕入れた原価近くで販売しているということです」
仙台市若林区の食品スーパーでは、キャベツの価格は1か月ほど前から上がり始め、今は上昇前の倍だという。
生鮮館むらぬし・村主芳治店長
「例年にないくらい、今年は野菜が高い値段でずっと推移しているという感じがします」
キャベツ高値の理由を、10日朝の仙台市中央卸売市場で取材した。
仙台あおば青果・花渕真取締役
「冬場のメイン産地が日本全国の中で愛知県産。その愛知県産が出ないことで相場が高騰している」
市場関係者によると、メインの愛知産が猛暑などの影響で生育が進まず、入荷量が減っていることで全体の価格が高騰。
仙台での卸売価格は、今年に入ってから去年平均の3.6倍にもなっている。
さらに、入荷量も半分以下と品薄状態であるため、サイズの小さいキャベツも多いそうだ。
仙台あおば青果・花渕真取締役
「こんな小さい玉だが、異常な高値というのもあって、小さいうちから収穫しないと市場に出せないということで、悪循環になっている」
市場関係者は、高値は長期的に続くと見ている。
仙台あおば青果・花渕真 取締役
「春キャベツが出るから、そのときには安心してくださいと言いたいところなんですけれども、次の夏場の産地の群馬県産が出てくるまで不安定な入荷。ロングランになるが、6月くらいまでは高い相場で行かざるを得ないというのが現状」
さらに、生育が順調なハクサイもキャベツの入荷が少ないことで需要が高まり、高騰。卸売価格は去年に比べ2.2倍だという。
ダイコンも2倍、ニンジンとホウレンソウも1.6倍と高くなっている。
天候だけでなく、ハウス栽培の燃料費や物流の2024年問題を受けた輸送費の高騰もあり、野菜が以前の価格に戻ることは考えにくいと話す。
地元農家が野菜を出荷する産直施設では、どうなのか?
あ・ら・伊達な道の駅 産直課チーフ 阿部紅子さん
「去年の猛暑で、農家さんがキャベツの栽培を控えたために、今の品薄につながっていると思います」
こちらの施設にも、消費者から入荷について問い合わせが多いそうだが、去年秋から品切れが続いている。
それでも、間もなく雪の下で甘みを蓄えた雪下キャベツの入荷が期待されている。
あ・ら・伊達な道の駅 産直課チーフ 阿部紅子さん
「雪の下で成長しているので、甘みが増しているので、ぜひよかったら食べてみてください」
雪下キャベツは、今回の大雪が収まり次第、収穫予定だという。