店舗前に行列など町に変化が!100年に一度の変革 長崎に熱視線「出店ラッシュ」のワケ《長崎》
100年に一度の変革が進む長崎で今飲食店やセレクトショップなどの出店が相次いでいます。
熱い視線が注がれるワケは。
▼長崎人はうどんが好き!?毎日毎日続く老若男女の長蛇の列
開店前にできた長い行列。 その先には・・・。
(店員)
「お待たせいたしました。いらっしゃいませ」
お目当ては、福岡・北九州のソウルフード「資さんうどん」。
去年12月19日、長崎市平間町にオープンしました。
(長崎市から来店)
「福岡などに行ったときに名前は聞いていた。ネットなどで(情報を)見て、非常に楽しみに待っていた」
サバ節や昆布、シイタケなどの素材をいかして、店舗ごとに取るだし。
滑らかでモチモチした歯ごたえの麺が特徴です。
一番人気の「肉ごぼ天うどん」や、店で手作りする「ぼた餅」など、メニューは100種類以上揃えています。
(長崎市から来店)
「コシが強めのうどんかなと思ったが、思ったよりも柔らかめで食べやすかった。絶対通う。たぶん、めちゃめちゃ通うと思う」
これまで福岡を中心に、全国1府8県で店舗を展開。
県内への初出店で、九州7県すべてに進出を果たしました。
▼長崎第2号店、3号店の出店も今後あり得る「資さんうどん」
(資さん 佐藤 崇史 社長)
「長崎のお客から非常に多くの「早く出店してほしい」という声をいただいていた。私たちも、一日も早く長崎にお店を出したいと思っていたが、ようやくお客が便利に使いやすい場所が見つかったので、オープンすることができた」
開店から1か月。
売り上げは順調で、運営会社では、県内の他の地域への出店も考えているそうです。
(資さん 佐藤 崇史 社長)
「この店がお客に愛される店になれば、長崎にほかの店も出していく形になるので、満足してもらえるようにしたい」
▼長崎じゃないみたい!西九州新幹線も追い風か モダンなアミュプラザ長崎新館
飲食やファッションなど、今、さまざまな店の長崎への進出が相次いでいます。
去年11月に開業したアミュプラザ長崎新館は、約半数の店舗が、県内初出店。
専門家は、西九州新幹線の開業や商業施設のオープンが追い風になっていると話します。
(ながさき地域政策研究所 鶴田 貴明 理事長)
「企業からすると、長崎の事をポジティブにみている傾向がうかがえる。新幹線の開業や駅周辺の開発で、新しいレイヤーが加わってきたことを、企業が敏感に見ている可能性がある」
▼再上陸とはいえ、長崎市には初お目見え
一度は撤退した企業が、再度、県内に出店するケースも。
店内で焼くパンとたっぷりの新鮮な野菜・・。
サンドウィッチチェーンの「サブウェイ」です。
2017年に佐世保市の店を閉めましたが、去年12月に6年ぶり、県内に再上陸。
長崎市への出店は、初めてです。
(日本サブウェイ 大澤 秀世 店舗開発本部長)
「十数年来、出店したい場所の一つであった。今、長崎市が盛り上がっているので、いいタイミングだなと思って出店した」
▼SNSで情報をキャッチする世代も注目
SNSで届く要望も、後押しに・・。
毎月、出店場所について全国から500件から600件の要望が寄せられる中、九州では、長崎市が福岡の博多駅に次いで多かったということです。
(日本サブウェイ 大澤 秀世 店舗開発本部長)
「(SNSは)サブウェイにとって非常に重要なツール。それを見て、お客が来ていただけるのは、すごく大きなポイントになっている」
実際に、お店に来た人も・・・。
(大村市から来店)
「初めて。TikTokで長崎に来ると知って、今まで見たことなかったので、行ってみたいなと思って。おいしかった」
開店から1か月。
売り上げは計画の2倍ほどで推移していて、さらなる店舗展開も視野に入れています。
(日本サブウェイ 大澤 秀世 店舗開発本部長)
「20万人に1店舗のイメージをしている。長崎には、2店舗くらいあってもいいのかなと思う。佐世保で1店舗、それ以外にも、大村や諫早あたりで出店できるようになると面白いと思う」
長崎へいち早く進出し、順調に店舗を増やす企業も・・・。
▼スイーツ好きな県民性 そのハートをガッチリつかむ
和洋菓子店を全国展開するシャトレーゼです。
ケーキなどの生菓子や焼き菓子、アイスクリームなど、約400種類をそろえ、焼きたてのアップルパイも人気です。
2017年に長与町に出店後、各地に店舗展開し、この6年で10店舗まで拡大しました。
3年前にオープンした長崎西山店は、多い日には400人が訪れる盛況ぶりです。
(シャトレーゼ営業統括部 九州地区 野木 慎太郎部長)
「長崎のお客は非常にお菓子に関心が高く、老舗のお菓子屋さんがある中で、
お菓子をどっさり買って帰る。シャトレーゼが支持を県民から受けていると思う」
急成長に合わせ、九州での「生産体制」も整備。
年内には、鹿児島に新工場を稼働させるそうです。
(シャトレーゼ営業統括部 九州地区 野木 慎太郎部長)
「商品の安定供給と物流の体制をしっかり整えてから、長崎も今後チャンスがあれば出店したい」
委嘱店などの相次ぐ進出。
ながさき地域政策研究所の鶴田理事長は、長崎への出店は、福岡のような大都市とは異なる意図も読み取れると分析します。
▼企業は長崎を新たのことの実験的なフィールドに?!
(ながさき地域政策研究所 鶴田 貴明 理事長)
「決して市場規模は大きくはないが、この中で根付いていくブランドを構築できれば、いろいろなまちへの展開も可能性が出てくる。ある意味、実験的な位置づけで長崎に出店するという見方もできる」
▼「長崎」100年に一度の変革のクライマックスは長崎スタジアムシティ
今年は10月に「長崎スタジアムシティ」が開業。
商業施設が併設され、県内初、九州初、といった飲食店やアウトドアブランドなどの出店が決まっています。
(ながさき地域政策研究所 鶴田 貴明 理事長)
「これまで県外でしか買えなかった製品が長崎で手に入る。新しいサービスが得られるというところは大きな効果がある。既存店にとってはライバルが増えるが、さらに高めあういい機会なので、一体となってまち全体を盛り上げるマインドを高めていくことが大切」
100年に一度の変革の中で新たな魅力が加わる長崎の街。
(新たな店が増えることで)地域経済の活性化が期待されています。