ウクライナ東部制圧目指しロシアの動き加速 長引く戦闘に態勢立て直し図る動きも
激しい戦闘が続くウクライナ東部・リシチャンシクをめぐり、ロシア側は制圧を目指した動きを加速させています。一方、ロシア国内では長引く戦闘に態勢の立て直しを図る動きも出てきています。
ロシア国家親衛隊特殊部隊「リシチャンシク全体と中心部は我々が完全にコントロールしている。あとは残党整理だ」
ルハンシク州のロシア側の部隊は先月30日、リシチャンシクについて、「一両日で片付けられる」と掃討作戦を進める方針を示しました。
さらに、制圧したとする地域の幼稚園の映像を公開した上で、「ウクライナ軍が軍事施設として使っていた」などと攻撃を正当化する主張を繰り広げました。
一方、ルハンシク州のハイダイ知事は「最後の前線基地が襲撃されている」と明らかにしています。
こうした中、ロシア国防省は、ゲラシモフ参謀総長がウクライナの前線を視察したと発表しました。ショイグ国防相も先週、視察したばかりで、戦闘が長引く中、態勢の立て直しを図った形です。
また、ロシア政府は先月30日、軍需産業に工場の稼働強化などを求めることを可能にする改正法案を議会に提出しました。「武器修理の必要性が短期的に高まっている」ためだとしていて、戦闘のさらなる長期化に備えた動きとみられます。