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NY円 菅首相再選受け、一時82円台

2010年9月15日 8:53

 14日のアメリカ・ニューヨーク株式市場はもみ合う展開となったが、結局、小幅ながらも値を下げて取引を終えた。また、ニューヨーク外国為替市場の円相場は、1ドル一時82円台をつけた。

 14日はまず、ドイツの有力調査研究機関が発表した景気予測の指数が大幅に下落したため、ヨーロッパの景気が失速するとの心配から取引直後から売りが先行した。その後、商務省が8月の小売売上高を発表し、前月に比べて0.4%増加したことが明らかになった。2か月連続の増加となり、市場もこの指数を好感し、買いが入った。売りと買いが交錯する中、ダウ平均株価は前日比17ドル64セント安い1万0526ドル49セントで取引を終えた。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は、前日比4.06ポイント高い2289.77だった。

 また、ニューヨーク外国為替市場の円相場は、菅首相が再選されたことで円高が進んだ東京やヨーロッパの株式市場の流れを受け継ぎ、円買い・ドル売りが進み、一時1ドル82円台後半をつけた。しかし、この動きについては、「来週行われるFOMC(=連邦公開市場委員会)が追加の緩和策を打ち出すのではないかとの見方から、ドルが売られた」との見方も出ている。

 こうした中、ニューヨーク商品取引所の金塊先物相場は、金が安心資産としての需要が増したため、1オンス1276ドル台まで値を上げて、取引途中としての最高値を更新、また終値でも最高値を塗り替えた。