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北朝鮮で軍事パレード、三男・正恩氏も出席

2010年10月10日 13:51

 北朝鮮で10日午前、政権党である朝鮮労働党の創立65周年を記念する軍事パレードが行われた。金正日総書記と共に三男・正恩氏が出席し、後継者であることを内外に印象づけた。

 「労働党 創建65周年慶祝閲兵式」と軍事パレードは、10日午前10時から首都・平壌の金日成広場で約1時間にわたって行われ、北朝鮮の国営テレビは異例の生中継でそのもようを伝えた。午前10時ちょうどに金総書記がひな壇に姿を現すと、群衆から「万歳!」の声が上がった。正恩氏は金総書記の向かって左側に立ち、後継者であることを内外に強く印象づけた。

 演説した李英鎬軍総参謀長は「革命の代を継いで、最後まで成し遂げる。我々の意志誇示になる」と述べた。また、「アメリカやその追従勢力が我が国の自主と尊厳を侵すなら、核抑止力を含めて打撃する」と強調したが、正恩氏には触れなかった。この後、軍人らが広場を行進した。ひな壇でパレードを見守った正恩氏は、兵士に対して敬礼を返し、傍らの金永春人民武力相に話しかける姿も映し出された。また、ミサイルや戦車などの兵器も映し出された。

 10日の軍事パレードは、NNNを含む外国の報道陣も取材を許可された。金総書記は数十メートルにわたってひな壇を歩いて観衆の拍手に応え、健在ぶりをアピールした。また、正恩氏が金総書記のすぐ横で軍事パレードを観覧したことは、まず、軍を重視する姿勢を印象づけるとともに、金総書記の後継者であることを事実上、内外に宣言する場となった。