北朝鮮の砲撃事件、オバマ政権はどう動く?
北朝鮮による韓国・延坪島の砲撃事件で、今後、国際社会が一致した対応を取ることが重要になっていくが、カギを握るのがアメリカの出方だ。オバマ政権はどう動くのか、ワシントン支局・赤堀有一記者が報告する。
北朝鮮の今回の行動に対して、オバマ政権の怒りは爆発している。オバマ大統領は「ABCテレビ」のインタビューで「北朝鮮の攻撃を強く非難する」と述べた上で、「北朝鮮に圧力をかけるために、国際社会が一致団結していく」と訴えた。
アメリカは、今月28日から米韓合同で軍事演習を行うことを発表した。アメリカとしては、軍事演習などで北朝鮮に対してプレッシャーをかけつつ、北朝鮮の次の出方を慎重に見守る姿勢だ。
アメリカとしては、軍事行動などについては非常に慎重な姿勢を見せている。オバマ大統領は軍事行動の可能性について「現時点では推測はしない」と述べるにとどまり、慎重な言い回しに終始した。
一方、アメリカ国内では、北朝鮮政策については手詰まり感も漂っている。24日付の「ワシントンポスト」は「北朝鮮の方針を転換できるのは中国だけだ」と指摘し、今後、アメリカから中国への働きかけを強めるべきだと論評した。
オバマ政権としても、事態打開のためには中国に頼らざるを得ないのが現実で、アメリカは今後、国連の安全保障理事会などの外交の場で中国への働きかけも強めながら、北朝鮮問題の前進を図っていく構え。