２０日に中国・広東省で開幕した「広州モーターショー」は、「日産自動車」がかつての人気ブランド「サニー」を復活させるなど、メーカー各社の中国市場を重視する姿勢が鮮明になっている。

　広州モーターショーで世界に先駆けて公開された日産の新型サニー。サニーは、日本が高度成長を続けていた６６年に登場し、長く日本を代表する大衆車だったが、販売不振などから０４年に生産と販売を終えていた。日産は今回、復活させた新型サニーを世界で最初に投入することで、中国市場重視の姿勢を鮮明にした。

　また、「ホンダ」は、中国市場限定の新ブランド「理念」を立ち上げ、新車を発表した。「広州ホンダ」金山裕則社長は「自主ブランドを使って、中国のための、中国のお客様が喜ぶ商品づくりを目指す」と話す。

　中国の新車販売台数は今年、アメリカの記録を塗り替えて史上最多となる見通しで、各自動車メーカーは、中国市場向けの成長戦略を一段と加速させている。