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万博で人気の大阪のたこ焼き店 上海に出店

2010年12月24日 23:57

 上海万博で人気を呼んだ日本のたこ焼き店が24日、中国・上海に常設店を開き、値段が安い地元の店との競争に挑むことになった。

 上海に出店したのは、大阪のたこ焼き店「くくる」。「くくる」は上海万博の会場に期間限定で出店した際、最長で2時間待ちの行列ができるほど地元・中国の人にも好評だったことから、中国進出を決めたという。

 日本の食文化の広がりもあり、中国では地元のたこ焼き店もにぎわっている。上海のある店では、6個が約50円で売られている。実際にたこ焼きを割って中を見ると、タコがなかったり、小さかったりした。タコを減らして値段を抑えているのかもしれない。

 一方、「くくる」の値段は、地元の店の5倍にあたる6個250円。かつおぶしやソースなど主な食材は、日本から運び込んでいるという。出店した「白ハト食品工業」の永尾俊一社長は「時代の先端のもの、文化に触れたいという意欲が、中国のお客さんにすごく多くなってきているので、20元(250円)は決して高くない」と話している。

 「くくる」は今後、中国での店舗数を増やしたいとしている。人気商品はまねされることが一般的な中国で、日本の味が価格の壁を超えられるかが、ビジネス成功の分かれ目だといえる。