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財政難の英、“消費税率”20%に引き上げ

2011年1月6日 3:04

 財政難にあえぐイギリスで4日、日本の消費税にあたる付加価値税の税率がこれまでの17.5%から20%に引き上げられた。

 イギリスの付加価値税は、日本の消費税のように全ての商品に課せられているわけではなく、付加価値のついたいわゆる“ぜいたく品”のみ。生活必需品は非課税となっている。しかし、ガソリン代や光熱費などは今回の増税で値上がりし、生活への影響を懸念する声もある。

 イギリス・キャメロン政権が増税に踏み切った理由は、巨額の財政赤字だ。財政赤字を立て直すため、政府は、教育予算を削減したり、年金支給開始年齢を引き上げたりして、支出を減らそうとしている。同時に収入を増やすため、今回、付加価値税の増税に踏み切った。この増税で、政府は約1兆7000億円の収入増を見込んでいる。

 しかし、去年、教育予算の削減に伴う学費増額に反発した学生らが大規模なデモを引き起こすなど、政府の財政再建策には反発も出ている。