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専門家「債務放置すると日本は悲惨な運命」

2011年1月15日 3:12
専門家「債務放置すると日本は悲惨な運命」

 国と地方を合わせ860兆円という先進国で最悪の債務を抱える日本について、「ヨーロッパの金融政策の知恵袋」と呼ばれる専門家が「放置すれば日本は悲惨な運命をたどる」と警告した。

 13日に東京都内で会見したジャック・アタリ氏は、フランス・ミッテラン元大統領の特別補佐官を務め、現在のサルコジ大統領のブレーンでもあるフランスの経済学者。

 アタリ氏は「(債務を放置すると)日本の貯蓄の全てが債務の返済に回されるようになる。10年から15年以内にそうなる。もっと早いかもしれない」と述べた。そうした事態を避けるために、アタリ氏は日本政府に対し、短期的には歳出削減と増税を行い、長期的には経済を再び成長させるとともに、人口を増やすべきだと4つの提案をした。

 アタリ氏は著書「国家債務危機」の日本語版の出版を期に来日した。菅首相が10日にこの本を書店で買ったことでも注目されている。