国際原子力機関（ＩＡＥＡ）が、北朝鮮の核施設への査察をいつでも再開できるよう準備するための新たな予算を理事会に提案していることがわかった。ＩＡＥＡを脱退した北朝鮮の核開発関連で予算が組まれるのは初めて。

　ＩＡＥＡ・天野之弥事務局長は、就任後初めて組んだ来年度の予算案に北朝鮮の核開発を検証するための活動費として、６８万３０００ユーロ（約７８５０万円）の予算を盛り込んだ。情報収集だけでなく、要請があれば速やかに北朝鮮のウラン濃縮施設などへ査察官を派遣するための準備に充てるとしている。

　この予算案は、１１日の理事会の予算委員会で本格的に審議される。