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カダフィ大佐拠点、秘密の地下通路を撮影

2011年8月26日 7:56

 リビアの反政府勢力による捜索が続く中、カダフィ大佐は音声メッセージであらためて徹底抗戦を呼びかけた。こうした中、NNNはカダフィ大佐の拠点にある秘密の地下通路の撮影に成功した。

 「リビアは君たちのものだ。トリポリはトリポリ市民のものだ。NATO(=北大西洋条約機構)にひれ伏した裏切り者どものものではない」-音声メッセージは、カダフィ大佐支持派のテレビ局が25日に放送した。ただ、カダフィ大佐本人の居所は依然としてわかっていない。

 こうした中、NNNは、カダフィ大佐が逃走するのに使ったとも言われる地下通路の中を取材した。コンクリートで固められた地下通路は、曲がりくねりながら数百メートル続いていて、出口の一つは豪邸の中庭に通じていた。豪邸には広いリビングや立派な調度品がそろい、ぬいぐるみやアメリカ製のアニメが描かれた本がある部屋もあった。反政府勢力の民兵は「(Qこの家は誰の住居?)カダフィ大佐の看護師たちさ。昔はカダフィ大佐の家族が住んでいた」と話す。

 地下通路には、数多くの電話や無線機が設置されている部屋や、食糧を備蓄していたとみられる部屋がある他、電動カートもあった。カダフィ大佐はこうしたカートに乗って支持者の前に姿を現すことで知られている。また、複数ある通路の出入り口の一つはカダフィ大佐が演説で使っていた建物に通じていた。

 本拠地陥落の際、カダフィ大佐はこの通路を通って脱出したのかはわかっていないが、反体制派はNATO(=北大西洋条約機構)軍の協力も得ながら行方を追っている。