「銃声が聞こえてきた」トランプ氏“暗殺未遂”事件を語る 容疑者の“素顔”は?
アメリカのトランプ前大統領の暗殺未遂事件で、容疑者の男が約12時間、現場付近に潜伏していたことがわかりました。再び命を狙われたトランプ氏。今回の事件について語ったこととは─。
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暗殺未遂事件の約40分後に容疑者が拘束された瞬間の映像が公開されました。
保安官
「2歩右に進め!」
保安官
「そのまま歩け!」
シャツを両手でめくりあげた容疑者を、保安官らが確保しました。
保安官
「名前は?」
男
「ライアン」
保安官
「ライアン?」
ライアン・ラウス容疑者、58歳。アメリカ・フロリダ州で15日、ゴルフをプレー中のトランプ前大統領を、銃で狙った疑いがもたれています。
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再び命を狙われたトランプ氏。日本時間の17日午前、今回の事件についてオンラインインタビューで語りました。
トランプ前大統領(日本時間17日午前)
「私は友人たちとゴルフをしていた。突然、銃声が聞こえてきた。おそらく4~5発だと思うが、銃弾のような音だった。最後のパットを沈めたかったが、ここから出ようと決めたんだ」
聞こえたのは、シークレットサービスの発砲音だといいます。そして、容疑者についても言及。
トランプ前大統領(日本時間17日午前)
「もう一人(容疑者)は一発も撃っていない。そして彼は通りを横切って走り、自分のトラックか車に飛び乗った」
その後、車で逃走したところを拘束されたラウス容疑者。新たに、当日・15日の午前2時ごろから事件のあった時間まで、約12時間にわたり、現場付近に潜伏していたことが、携帯電話の位置情報から分かりました。容疑者がいた場所からは、自動小銃やリュックなどが発見されています。事件の動機は今も明らかになっていません。
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ラウス容疑者は、2022年にウクライナで行われたロシアの侵攻に対するデモに参加していました。ウクライナ側の兵士に志願したこともあったといいます。
当時、インタビューにも応じていて…
ラウス容疑者(ウクライナ・キーウ、2022年)
「世界中の誰もがウクライナに来て、人々や兵士を支援する意欲を持つべき」
ウクライナ支援に消極的だったトランプ氏に対し、不満があったのでしょうか。また、ロイター通信によると、ラウス容疑者は自費出版した本に、2016年の大統領選でトランプ氏に投票したことをほのめかした上で、支持したことは「ひどい間違いだった」と記していたということです。
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一方、トランプ氏はラウス容疑者について「バイデンやハリスの主張を信じて行動した」との見方を示しています。