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韓国警官刺殺 中国漁船船長の逮捕状を請求

2011年12月14日 2:00

 韓国の排他的経済水域(=EEZ)に侵入した中国漁船の船長が取り締まり中の韓国の警察官を刺殺した事件で、韓国の海洋警察は13日、殺人などの疑いで船長の逮捕状を請求した。

 海洋警察は13日、中国漁船の船長が使用した凶器は刃渡り17センチの刃物だったと公表した。死亡した警察官の傷の深さも17センチに及んだという。海洋警察は、殺人や公務執行妨害の疑いで船長の逮捕状を請求した。調べに対し、船長は容疑を否認しているという。

 また、漁船をだ捕するために乗り込んだ警察官が13日に会見し、当時の状況について「中国の漁船がガラス瓶や鉄パイプ、シャベルなどで激しく抵抗し、負傷者が相次いだ」と語った。

 13日、在ソウル中国大使館の前で韓国の保守系市民団体が抗議集会を開催し、中国国旗を燃やしたり、乗用車で警備車両に突っ込んだりと、激しいデモを行った。

 一方、中国政府は13日、初めて遺憾の意を示した。

 中国外務省・劉為民報道官「これは不幸な事件だ。韓国の海洋警察官が死傷したことに、中国側は遺憾の意を表明する」

 中国外務省は事件当初、「中国は違法操業をしないよう漁民を指導してきた」と強調していたが、韓国側の反発が高まる中、遺憾の意を示すことで両国の外交関係への悪影響を避けたいという思惑がうかがえる。