ロシアのプーチン大統領は長年国防相を務めてきたショイグ氏を交代する案を議会上院に提案しました。こうしたなか、ロシア軍はウクライナ東部ハルキウ州での攻勢を強めています。

プーチン大統領は12日、ショイグ国防相の交代を議会上院に提案しました。

ロシア大統領府によりますとショイグ氏は国家安全保障会議の書記に就任するということです。

後任の国防相にはこれまで第1副首相を務めていたアンドレイ・ベロウソフ氏の起用を提案しました。ペスコフ報道官はウクライナ侵攻で国防費が膨れ上がるなか、経済学を専門とするベロウソフ氏の手腕が評価されたと説明し、「革新に前向きな者こそが戦場で勝利する」と述べました。

こうした中、ロシア軍はウクライナ東部ハルキウ州で攻勢を強めていて、12日には新たに4つの集落を制圧したと主張しました。

ハルキウ州知事によりますと、州内で4000人以上の住民が避難しているということです。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領はハルキウ州での兵力を増強し7つの集落で防衛作戦を展開しているとしたほか、ドネツク州各地でも激しい戦闘が起きていることを明らかにしました。

アメリカの戦争研究所は、今回のロシア軍の動きには戦略的な目的があると指摘したうえでドネツク州などからウクライナ軍の兵力をハルキウ州へ引きつけ、手薄になった前線を突破する狙いがあると分析しています。