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「エアポケット」確認されず 韓国船事故

2014年4月23日 18:07

 韓国で旅客船が沈没した事故は23日で発生から1週間となった。これまでに150人の死亡が確認され、いまだ152人の安否がわかっていない。現場近くの港から山崎大輔記者が中継。

 韓国・珍島の港には、韓国中から送られてきた家族を励ますメッセージが張り出された。しかし、見つかるのは残念ながら遺体ばかりで生存者に関する情報はない。港には遺体を乗せた船が次々と到着し、テントで遺体の情報が発表されると泣き崩れる家族もいて、沈痛な空気に包まれている。

 死亡が確認された人は、これまでに150人に上っている。海洋警察などの救助チームは多数の乗客が取り残されていると見られていた食堂の捜索を22日に行うことができたが、食堂では遺体は発見されなかった。今後は、海底に近い部分などまだダイバーが入れていない部分の捜索に力を入れるとしている。ただ、これまでのところ船内で生き延びるために必要な空気がたまった場所「エアポケット」は確認されていないという。

 行方不明者の家族らの宿泊所となっている体育館では、遺体の身元確認が進むとともに、空いた布団が目立つようになった。その一方で、いまだ多くの人たちが手がかりを得られないまま辛い現実に向き合っている。

 韓国・ソウル近郊には、乗客の半数以上を占める修学旅行中の高校生たちの地元には亡くなった生徒や教師を悼む献花台が設けられ、たくさんの人が花を捧げた。国中が悲しみに包まれている、そんな印象の「1週間」だった。