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APEC首脳宣言“開かれた貿易・投資を”

2014年11月12日 9:48

 21の国と地域が参加して中国・北京で開かれていたAPEC(=アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議は11日、自由で開かれた貿易・投資を追求していく姿勢を確認する首脳宣言を採択して閉幕した。

 首脳宣言には、域内の自由な貿易・投資の拡大を目指すFTAAP(=アジア太平洋自由貿易圏)の早期実現へ向けた工程表が承認されたことが盛り込まれた。FTAAPは中国が旗振り役を務めるもので、習近平国家主席は「歴史的な一歩」だと意義を強調、議長国としてのリーダーシップをアピールした。

 習主席「会議では大きな成果を挙げられ、想定していた目標を実現できたと皆が満足している」

 APEC閉幕後、習主席はアメリカのオバマ大統領を、指導部の執務室や住まいのある中南海に招き、夕食を取りながら意見を交わした。こうした場で会談するのは異例のこと。

 習主席「今回のオバマ大統領の訪問は、両国関係をさらに推進させることになる」

 オバマ大統領「米中が効果的に協力できれば、世界全体の利益になる」

 2人は12日も約4時間にわたり会談する予定で、中国側の力の入りようがうかがえる。一連の会談を通じて習主席は、中国がアメリカと肩を並べる「新型の大国関係」にあると知らしめたい考え。一方のオバマ大統領は、香港の学生デモに象徴される人権問題など、中国にとって耳の痛いテーマも提起することにしている。

 立場の異なる政治的な問題で、どこまで相手を引き寄せることができるのか。両首脳の綱引きが繰り広げられる。