【特集】<ライフセーバー>として来場者の安全守る女性(19) 14年ぶりに開設された仙台市の海水浴場で
今年14年ぶりに開設された仙台市の深沼海水浴場で、ライフセーバーとして来場者の安全を守る19歳の女性を取材した。
仙台市の成瀬まあれさん(19)。
サーフィン歴は7年、毎日のように海に通っている。
成瀬まあれさん
「始めたきっかけは、お父さんがやっていて、それが影響で始めました。(海は)いるだけで気持ちがいいというか、すごい大好きな場所」
この夏、まあれさんは大好きな海の安全を守る。
「レスキューの検定始めます」
「溺者発見、レスキューチューブで向かいます」
7月、まあれさんは深沼海水浴場で行われた日本ライフセービング協会の「認定ライフセーバー」の検定試験に挑んでいた。
溺れた人を救助すると、バディとともに心臓マッサージ。
すでに3日間に及ぶ講習を受けてきたまあれさん。
最終日も、真剣な表情だ。
成瀬まあれさん
「準備してきたのできょうしっかり自分のベストを尽くしたいと思います」
日本ライフセービング協会・安田春曉指導員
「私たちライフセーバーは、救助にフォーカスされちだが、1番大切なのは事故未然に防ぐということ。ですから、知識と技術を持ち合わせることがとても大切になる」
200メートル走り、200メートル泳ぎ、再び200メートルを走る。
これを9分以内で、やりきる。
ライフセーバーには、現場に素早く駆け付けるための体力、そして知識も必要だ。
検定試験では、応急手当の手順だけでなく、クラゲなどの危険な海洋生物や気候に関する知識など筆記試験も行われた。
深沼海水浴場でも見つかったカツオノエボシ。
触手に刺されると、電気ショックを受けたような痛みがあり、別名・電気クラゲとも呼ばれている。
成瀬まあれさん
「楽しみです。ワクワクドキドキだけど、しっかり責任を持って、仕事をしたいと思います。実際、溺者を助ける場面になったら、多分すごい緊張すると思うが この講習で得た知識・技術をちゃんと活かせるよう実際の場面でも頑張りたいと思います」
迎えた夏休み。
波打ち際には海を楽しむ家族連れの姿が、あった。
父親に連れられた子は、最初は少し怖そうに、でもすぐに笑顔に。
深沼海水浴場は、7月15日の開設からこれまでにおよそ1万人が訪れている。
まあれさん。
ライフセーバーのユニフォーム姿だ。
常時5人ほどの体制で監視をしていて、時間帯で持ち場が変わる。
砂浜に降りてきての監視では、腰にレスキューチューブを巻いていつでも駆け付けられる体制だ。
成瀬まあれさん
「(波は)結構高い方で、潮が引いているので余計に波が高くなって、陸から海に吹く風が吹くと、浮き輪とかが流されて取りにいかないといけなくて、それが大変です」
ライフセーバーの仕事で一番大切な事故の未然防止。
レスキューボードで消波ブロックの近くまで行って、風や波の状態などを確認する。
幸いこれまでに救助の事案は発生していない。
成瀬まあれさん
「このまま未然防止をしっかり徹底して、深沼海水浴場を守っていけたらなと思います」
深沼海水浴場の開設は、8月18日までー。
命を守る重みを感じながら、きょうも大好きな海にいる。