次期太平洋軍司令官、中国の防空識別圏批判
アメリカ軍の次の太平洋軍司令官に指名されたハリス海軍大将が2日、議会の公聴会で証言し、中国が日本の尖閣諸島周辺を含む東シナ海の上空に独自に設定した防空識別圏について「違法だ」と批判した。
公聴会でハリス氏は、「中国軍の近代化と近隣諸国への強引な態度は長期的な課題だ」という認識を示した上で、中国が東シナ海に防空識別圏を設定したのは違法だと明言した。
ハリス次期司令官「(中国の)防空識別圏の設定は違法だ。地域の安定性と平和に対抗するもので懸念して注視している」
アメリカはこれまで、防空識別圏の設定を「一方的な現状変更だ」としてきたが、より踏み込んで批判した形。
ハリス氏は一方で、不測の事態を避けるため中国との軍事交流を深めていく考えも示した。ハリス氏は日本生まれで、議会の承認が得られれば日系アメリカ人として初めての太平洋軍司令官となる。