×

北に従属 韓国左派政党 憲法裁が解散決定

2014年12月19日 13:32

 韓国の憲法裁判所は19日、左派の少数野党に対し、北朝鮮に従属し民主的な秩序に反するとして解散させる決定を出した。韓国で民主化以降、政党が解散させられるのは初めてのこと。

 解散させられるのは国会議員5人が所属する「統合進歩党」。統合進歩党をめぐっては、李石基議員が北朝鮮を支持する地下組織を作り、体制の転覆をあおったとして一審に続き、今年8月には二審でも有罪判決を受けていた。

 憲法裁判所はこれまで、統合進歩党の解散請求について審理を続けていたが、19日、「所属議員が北朝鮮式の社会主義実現に向け活動したことは民主的な秩序に反し、危険性を除去するためには他に代案がない」として解散させる決定を出した。これにより、統合進歩党は政党資格を失い、議員は失職となる。韓国で1987年の民主化以降、政党が解散させられるのは初めてのこと。

 保守系の市民団体は今回の決定を歓迎する一方、左派系のハンギョレ新聞は「国家権力が政党を強制的に解散させるのは民主主義政治の危機だ」と批判している。