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ハローキティは猫じゃない!米の記念展示会

2014年12月19日 16:58
ハローキティは猫じゃない!米の記念展示会

 子どもから大人まで幅広い層から愛される日本が生んだキャラクター「ハローキティ」。国境を越える人気ぶりと“ある秘密”を加藤高太郎記者がロサンゼルスで探った。

 日本食レストランなどが多く集まるエリア「リトルトーキョー」の博物館で、ハローキティ誕生40年を記念した展示会が今年の10月から始まった。日本で生まれ、今や世界中の人々に愛されるキャラクターになったハローキティ。アメリカでは初という大規模な展示会では、これまでに発売された様々な関連グッズに加え、世界中のアーティストとのコラボレーションによって生まれたアート作品が所狭しと並んでいる。

 会場の女の子「みんなキティのファンだし、私も大好きよ」

 大人の女性「小さいころから好きだったわ」「(Q:どこが好き?)大きなリボンとか小さい目かな。とにかくカワイイし、キティが大好きよ」

 会場には男性ファンの姿もあった。

 男性ファン「キティが大好きです!なぜかは分からないけど…私はいい大人だけど、そんな事は気にしません」

 会場で特に注目を集めていたのは、日本でも人気のレディー・ガガさんやケイティ・ペリーさん、パリス・ヒルトンさんといったアメリカのスターたちが着たキティの服だ。レディー・ガガさんが着たドレスには、数え切れないほどのぬいぐるみが散りばめられていた。

 セレブをも虜(とりこ)にするハローキティ。その魅力とは何なのだろう?キティに関する著書もあるハワイ大学・クリスティーン・ヤノ教授は次のように分析する。

 クリスティーン・ヤノ教授「エレガントでシンプルなデザインだからだと思います。ハローキティは消費者の思うように変化する柔軟性を持っています。日本の“遊び”の感性が、世界的な人気者にした大きな要因です」

 さらに、“あること”が今回の展示会の注目度を高めるきっかけになった。それは会場の壁に書かれたこんなメッセージだった。

 「ハローキティはネコではありません」

 この事実が地元メディアに取り上げられると、大きな話題になった。このことをサンリオ現地法人のジャネット・スーさんに直接聞いてみると―

 ジャネット・スーさん「ハローキティは小さな女の子なんです。プロフィルを見れば分かると思います。確かに顔にはネコの特徴がありますが、ネコに似ているだけで本当は女の子です」

 キティに関係するサイトを見ると、確かにそこにはロンドン生まれの“明るくて、ハートのやさしい女の子”と書かれている。これが地元紙などで紹介されると、ネット上でちょっとした騒動になった。これに対し、ファンは―

 大人の女性「聞いたわよ、ネコじゃないなんて驚きよ!私はずっとネコだと思っているわ。たとえイギリスの女性だとしても、私からしたらキティはネコのままよ」

 2人組の女の子「(Q:ネコじゃないって知ってる?)本当に!?じゃあ、何なの?」

 ファンでもすんなりとは受け入れられないようだ。

 ジャネット・スーさん「(Q:もしキティのファンがネコだと思っていたい場合は?)ハローキティはハローキティなので大丈夫ですよ」

 国境をまたぎ、幅広い層にファンを広げるハローキティ。今後もさらに進化を続けるのだろうか。