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“次世代”が集結!ラスベガス家電見本市

2015年1月23日 15:59
“次世代”が集結!ラスベガス家電見本市

 アメリカ・ラスベガスで世界最大の家電見本市が行われ、私たちの生活を大きく変えるかも知れない新製品が続々と登場した。加藤高太郎記者が取材した。

 カジノで知られるアメリカ・ラスベガス。この街で、今年も恒例の“家電見本市”が開かれた。世界から、過去最多となる約3600社以上が参加。各メーカーとも最新モデルを並べ、アピール合戦を繰り広げた。

 加藤記者「LGは、別々のものを同時に洗濯できるモデルを初めて公開しました」

 韓国のLG電子が発表したのは、大小2つの洗濯機を合体させたモデル。様々な種類の衣類を効率よく洗濯できるとしている。

 日本のメーカーは、韓国勢や中国勢とのシェア争いで苦戦が続く「テレビ」に代わるビジネスとして、スマートフォンで防犯カメラやエアコンを操作するスマートホーム関連や、自動車関連の製品を強く打ち出していた。一方、スマートフォンなどと連動して機能を向上させた家電や、ウエアラブルと呼ばれる身につける端末の開発では、ベンチャー企業が存在感を見せている。

 加藤記者「こちらは、どんな自転車にもつけられるスマートペダルという商品です。ペダルの部分にいろんなセンサーが入っていて、様々なデータをスマートフォンに転送してくれるそうです」

 フランスのベンチャー企業が発表したのは、ネット機能を持った自転車のペダル。走行距離やルート、消費カロリーなどのデータをスマートフォンで確認できるという。

 加藤記者「こちらは、日本初の指輪型ウエアラブル端末です。指の動きで、照明の電源をつけたり、消したりすることができるんです」

 指の動きをセンサーが感知することで、スマートフォンを操作したり、照明をつけたりすることもできるという。

 ログバー・吉田卓郎CEO「世界中の人々が使えるくらいシンプルで使いやすい物で、みんなが使うものにしたい」

 会場には、手のひらサイズの多角形の物体も。一見、家電には見えないが…

 加藤記者「(物体を両手に持ち、ダンスしながら)これはボールの動かし方でリズムと、メロディーが変わるという商品です。音楽はスマートフォンから流れます。なかなか難しいです」

 これは、楽器ができない子どもにも、音楽の楽しさを感じて欲しいと、フランスのITベンチャーが開発したもの。センサーが動きを分析し、新しい音楽を生み出していく仕組みだ。

 会場には、いわゆる「自撮り」をしてくれる小型無人機も出展されていた。試作機の段階だが、スマートフォンで操作し、離れた場所から自分の姿を撮ることができる。自動で後を追いかけて撮影する機能も付いているという。

 福祉の分野にも、IT技術の導入が進んでいる。早稲田大学発のベンチャー企業は、インターネット経由で操作できる福祉用ロボットを出展し、注目を集めた。もともと、入院中の子どもが家族や友だちとコミュニケーションが取れるように開発されたものだ。

 オリィ研究所・吉藤健太朗所長CEO「そこにいるように、周りから感じてもらえるように出来ないかと、存在を伝達することが我々の研究テーマです」

 専門家は、「家電」という形が今まさに大きく変わり始めていると指摘する。

 ITジャーナリスト・石川温さん「あらゆるものがインターネットにつながっていく。スマートフォンにつながり、スマートフォンからコントロールできるという世界が広がってくる。今までの家電は、大手メーカーが作っていたが、インターネットにつながる機器になってくると、小さな会社、ベンチャーの会社が参入して作るので市場も大きく変わるし、面白い商品も出てくるようになる」

 次々と登場する次世代家電。私たちの未来の生活は、どのようなものになるのだろうか。