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仏紙風刺画擁護が動機か ネムツォフ氏殺害

2015年3月9日 22:11

 ロシアの野党指導者・ネムツォフ氏が殺害された事件で、プーチン大統領の側近であるチェチェン共和国の首長は8日、逮捕された男が、フランスの新聞社「シャルリ・エブド」の風刺画を擁護する言葉に衝撃を受けていたと指摘した。

 ロシア南部・チェチェン共和国のカディロフ首長は8日、ネムツォフ氏殺害事件で逮捕された治安部隊の元副隊長・ダダエフ容疑者について、インターネット上で、「彼は信心深いイスラム教徒だ」とコメントした。その上で、「彼は『シャルリ・エブド』が掲載したイスラム教の預言者・ムハンマドの風刺画や、それを擁護する言葉に衝撃を受けていた」と指摘した。

 ネムツォフ氏は今年1月、「シャルリ・エブド」を襲撃したイスラム過激派の行動に対し、「長い戦いが必要だ」と非難。カディロフ首長は、これが犯行の動機だと示唆した形。

 ロシアの一部のメディアは、ダダエフ容疑者がネムツォフ氏殺害への関与を認めており、反イスラム的な言動が殺害のきっかけだったとする供述を始めたと伝えている。