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アジアインフラ投資銀 米財務長官が釘刺す

2015年3月18日 12:35

 中国が主導し設立を目指す国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」について、ヨーロッパの主要国であるドイツなど3か国が新たに参加を表明した。慎重な立場を示す日本やアメリカと対応が分かれている。

 「アジアインフラ投資銀行」は中国が主導し、年内の発足を目指しているもので、アジアのインフラ整備への投資を目的としている。先週のイギリスに続き、17日、ドイツ、フランス、イタリアが参加すると発表し、参加表明国は30か国以上になった。これに対し日本やアメリカは、日米が主導している「アジア開発銀行(=ADB)」への影響や、運営の不透明さなどから参加に慎重で、G7(=先進7か国)のなかでも対応が割れている。

 アメリカのルー財務長官は17日、「アジアインフラ投資銀行」が融資する際の透明性などについて「高い基準を順守できるのか、懸念を提起するべきだ」などと述べ、参加表明国に対して釘(くぎ)を刺した。また、ホワイトハウスも17日、「現段階で参加に向けた具体的な計画はない」としている。