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ADBが比政府に“助言”AIIBに対抗か

2015年5月16日 1:28

 ADB(=アジア開発銀行)は15日、鉄道事業の実現に向けてフィリピン政府に助言すると発表した。融資以外の強みを強調し、中国が主導するAIIB(=アジアインフラ投資銀行)との違いをアピールする狙いもあるとみられる。

 ADBが助言を行うのは、フィリピン政府が民間資金を活用して建設・運営を目指す鉄道事業で、事業総額は38億ドル(約4500億円)の予定。構想自体は2年前に発表されていたが、資金調達のメドは立っていない。

 ADBはこれまでも、直接融資だけでなく過去のインフラ整備の実績を生かして資金の調達や事業者の選定などの助言を行っている。今回、あえて会見を開いた背景には、融資だけでなくノウハウの提供などでもインフラ整備に貢献できることを示し、AIIBにはない強みを示す狙いもあるとみられる。