ロシアのプーチン大統領は１３日、イランへの高性能地対空ミサイルの禁輸措置を解除する大統領令に署名した。

　ロシア大統領府によると、プーチン大統領は１３日、高性能地対空ミサイル「Ｓ３００」のイランへの禁輸措置を解除する大統領令に署名した。インタファクス通信によるとラブロフ外相は、イランの核問題をめぐり欧米やロシアなど６か国とイランが枠組み合意に達したことを受けた措置だと強調している。ロシアは２００７年にイランにＳ３００を売却する契約を結んだが、２０１０年、国連安保理によるイランへの制裁決議に伴い、売却を凍結していた。

　ロシアによる事実上の制裁緩和に、アメリカは懸念を示している。ケリー国務長官は１３日、ラブロフ外相と電話で会談し直接懸念を伝えた他、アメリカ国務省は中東が不安定なこのタイミングで武器の売却を行うことは適切ではないとしている。