日米首脳会談 安保分野での連携強化で一致
アメリカを公式訪問している安倍首相は、首都ワシントンのホワイトハウスでオバマ大統領と首脳会談を行い、安全保障分野での連携を強めることで一致した。ホワイトハウスから近野宏明記者が伝える。
会談は約2時間にわたって行われた。会談後、両首脳は日米の同盟関係が深化したとして、その成果を強調した。
安倍首相「きょう私たちは、半世紀を上回る日米同盟の歴史に新たな1ページを開いた」
オバマ大統領「きょうの進展は日米の協力関係を何十年と導く足がかりになる」
会談で両首脳は、自衛隊とアメリカ軍の新しい協力のあり方を定めた日米防衛協力の指針(=ガイドライン)によって、「日本がアジア太平洋地域やグローバルな安全への貢献を拡大する」ことを確認した。
また、アメリカの「日米安全保障条約に基づく関与が揺らぐことはない」ことも確認した。
今回、とりまとめた共同声明では、「第二次世界大戦の終戦から70年を迎え、かつての敵対国が不動の同盟国となった」「70年にわたる両国のパートナーシップの強さおよび強靱(きょうじん)さが、今後数十年間の成功を確かなものにするとの認識のもと、様々な課題に取り組んでいく」などと、日米同盟の強化をアピールしている。同盟の強化により軍備の拡大を続ける中国などへの抑止力を高めたい考え。
また、TPP(=環太平洋経済連携協定)については、「迅速な妥結達成のために、ともに取り組む」ことで一致した。
こうした中、連邦議会前では、韓国系住民の団体などが集まり、歴史認識問題をめぐり安倍首相に公式に謝罪するよう求めた。
日本時間30日に行われる予定の議会演説では、安倍首相が歴史認識問題についてどこまで言及するかが焦点。