ネパールはまもなく雨期 被災者に不安募る
ネパールの大地震から10日、犠牲者は7300人を超えた。国際的な支援の一方で、ネパール政府の対策は後手に回っており、まもなく迎える雨期を前に被災者の不安や不満が募っている。首都カトマンズから松永新己記者が報告。
地震発生から10日。カトマンズは通りを人や車が行き交い、普段の姿を取り戻しつつあるようにも見える。しかし、その一方で、街中ではがれきや壊れた建物が残されたまま。家を失った人たちは避難所での生活を続けている。
被災者は今もテント暮らしを余儀なくされているが、まもなく始まる雨期を前に、必要なのは“丈夫なテント”だという。
ネパール政府は死者1人に対し、10万ルピー(約12万円)の見舞金を支払うと発表した。
ネパール内務省報道官「1回の支援では足りないだろう。今後も支援を続けるつもりだ」
政府はできる限りの支援をしていると強調するが、物資や住宅の支援など具体的な対策が後手に回っている印象はぬぐえない。こうした中、政府は各国による生存者の捜索など救助活動の活動終了を決めた。国際的な支援は継続されるものの、今後はいかに迅速に中長期的な立て直し策をたて、市民の不安や不満を取り除くかが課題。