イギリスの総選挙は日本時間の８日午前６時に投票が締め切られ、開票作業が始まった。出口調査では、与党・保守党が現在の議席数を上回り第１党の座を維持する勢いだが、単独過半数には届いていない。

　ＢＢＣなどによる合同の出口調査によると、２大政党のうち与党・保守党は３１６議席と現在の３０２議席を上回り、第１党の座を維持する勢い。一方の野党・労働党は２３９議席で現有議席を下回る予想。ただ、どちらも単独では過半数の３２６議席に達していない。

　前回の総選挙に続き今回も続けて、２大政党がいずれも単独過半数に届かない場合、第二次世界大戦以降では初めてのケースとなる。また保守党は現在、自由民主党と連立政権を組んでいるが、この枠組みの場合だと、３２６議席とぎりぎりで過半数に届く予想となっている。

　保守党のベテラン議員はＢＢＣに対し、「出口調査が正しいなら勇気づけられる。キャメロン首相にとって良い方向だ」と述べ、好意的に受け止めている。

　出口調査ではさらに、スコットランドの自治権拡大を訴えるスコットランド民族党が５８議席と大幅に増やし、第３党に躍進するとしている。そして、ＥＵ（＝ヨーロッパ連合）からの離脱を訴えたイギリス独立党は単純小選挙区制の選挙制度が影響して２議席にとどまっている。

　大勢は日本時間の８日昼頃にも判明する見込み。