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破壊の危機に…ユネスコが即時停戦呼びかけ

2015年5月21日 10:32

 過激派組織「イスラム国」は20日、シリア中部の街パルミラのほぼ全域を制圧した。世界遺産のパルミラ遺跡が破壊の危機に直面している。

 イギリスに拠点を置くシリア人権監視団は20日、「イスラム国」がパルミラのほぼ全域を制圧したと発表した。シリアの国営テレビも、「イスラム国」と対峙(たいじ)していたアサド政権軍が街から撤退したと伝えている。街の南西部にある、ローマ帝国時代の遺跡で世界遺産の「パルミラ遺跡」も「イスラム国」が支配下に置いたものとみられる。

 「イスラム国」はこれまでにも遺跡や文化財の破壊を繰り返していて、パルミラ遺跡も破壊される可能性がある。事態を受けてユネスコ(=国連教育科学文化機関)は声明を発表し、「中東における最も重要な遺跡の一つが危機にひんしている」として、「即時停戦」を呼びかけた。