ギリシャの国民投票でＥＵ（＝ヨーロッパ連合）が求める財政再建案が拒否されたことを受け、ユーロ圏各国は緊急の首脳会議を開いた。しかし、支援再開に向けて提示されるとみられていたギリシャからの新提案は、行われなかったとみられる。

　会議は国民投票の結果を受け、ギリシャが新たな財政再建策を提示しＥＵ側が意見を聞くという位置付けで開かれた。首脳会議は終了したが、チプラス首相が概要について説明するにとどまったとみられる。

　会議後に会見したドイツのメルケル首相は、９日までにチプラス首相から詳細な財政再建案を受け取り、１２日にＥＵの首脳会議を行うと明らかにした。

　しかし、ＥＵ側は信用できる財政再建策が提示されない限り支援には応じない姿勢で、時間切れが近づく中、協議の先行きが見通せない状況になっている。