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返済期限直前 ギリシャがEU側に新提案

2015年7月1日 1:32
返済期限直前 ギリシャがEU側に新提案

 財政破綻の危機に陥っているギリシャは、日本時間1日朝、IMF(=国際通貨基金)からの2000億円を超える債務の返済期限を迎える。こうした中、ギリシャ・チプラス首相がEU(ヨーロッパ連合)側にギリシャへの支援をめぐり新たな提案を行った。ギリシャ・アテネから小島康裕記者の報告。

 債務の返済期限が刻一刻と近づく中、事態の打開を目指してギリシャ側から新たな提案が行われたことが分かった。日本時間の先月30日午後10時頃、ギリシャ政府の広報官が発表したところによると、ギリシャは、EU側に対し、今後2年間の新たな金融支援を求めた。それと引き換えに、ギリシャ側が何らかの譲歩をしたとみられるが、内容は明らかになっていない。

 一方で、最大の支援国であるドイツのメルケル首相は、「大きな進展があるとは認識していない」としていて、ギリシャの新提案がEU側にどう受け止められるかは不透明。

 大詰めの日を迎えた30日は多くの年金受給者に支払いが行われる日でもあった。29日から行われている資本規制で銀行窓口は閉鎖され、ATMでしか現金の払い戻しはできないが、年金受給者のうち約8割はキャッシュカードを持っていないということで、30日も大手銀行の本店で食べ物を買うお金がないんだと訴える人もいた。

 国家の資金が底をついた先に何があるのか、ギリシャとギリシャ国民は経験したことのない未知の領域にこれから踏み出していくことになる。