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債務“延滞”大きな混乱はなし ギリシャ

2015年7月1日 10:36
債務“延滞”大きな混乱はなし ギリシャ

 ギリシャがIMF(=国際通貨基金)に対する2000億円を超える債務を返済する期限が日本時間の1日朝に迫っていた問題で、IMFは期限までに返済が行われなかったことを明らかにした。ギリシャは債務を「延滞」している状態に入ったことになる。

 IMFは声明で、ギリシャが先月30日までに返済するべき15億ユーロ、日本円にして2000億円あまりを受け取っていないことを確認したと発表した。ギリシャ側は返済期限の延長を申し入れてきたということで、要請を受け入れるかどうか、今後、理事会で審議するとしている。

 ギリシャは先月30日に、EU(=ヨーロッパ連合)側に支援を求める新たな提案を行ったが、EU側は、ギリシャが財政再建策の受け入れに前向きな対応をしていないとしてこれを拒否し、6月いっぱいだった支援を打ち切った。このため、ギリシャはIMFへの債務を返済できず、債務を「延滞」している状態に陥ったことになる。

 一方、ギリシャでは現地時間1日の午前1時に返済期限を迎えたが、未明だったこともあり大きな混乱などはなかった。ただ、1日に年金の支給日を迎える国民もいて、銀行からの現金引き出しにさらに行列ができる可能性もある。

 今後は5日に予定されている国民投票で国民が何を選択するかが焦点となる。