アメリカ政府は２２日、イラクで過激派組織「イスラム国」に対する作戦中に、兵士１人が死亡したことを明らかにした。イラクで「イスラム国」の掃討作戦で死者が出たのは初めて。

　国防総省によると、イラク北部で、クルド人部隊とともに「イスラム国」に拘束されていた人質の救出作戦を行ったところ、特殊部隊の兵士１人が殺害されたという。イラクでの「イスラム国」掃討作戦で初めての死者となるが、地上部隊は展開しないとの方針に反するのではとの指摘に対しては、「パートナーの軍（クルド人部隊）を守るのは役割の範囲内だ」としている。

　この作戦では、イラク兵２０人のほか、イラク市民ら合わせて７０人が救出されたという。

　一方、ロシアは空爆の拠点となっているシリア北西部の基地を報道陣に公開した。また、プーチン大統領は２２日、イラク軍に対し武器や弾薬を供給していることを明らかにした。しかし空爆の可能性については、「要請は受けていない」と否定した。