日韓首脳“慰安婦問題”交渉加速で一致
韓国を訪れている安倍首相は2日、韓国の朴槿恵大統領と初めての首脳会談を行った。両首脳はいわゆる従軍慰安婦問題についてできるだけ早い解決を目指して交渉を加速させていくことで一致した。
関係の冷え込みから3年半も開かれていなかった日韓の首脳会談は、1時間45分に及んだ。
朴槿恵大統領「今日の会談がつらい歴史を癒やし、大局的で誠意ある会談になり、両国関係を発展させていく大切な契機になることを期待します」
会談に先だって、同席者が3人ずつというごく少人数での会談が1時間にわたって行われ、慰安婦問題についても意見を交わした。韓国で日本への厳しい意見がある中、膝詰めで朴大統領の本音を探る日本側のねらいがあったと見られる。
会談を終えた安倍首相は慰安婦問題について、「慰安婦問題については、未来志向の関係を構築していく上において、将来世代に障害を残すことがあってはならないと考えています。できるだけ早期の妥結を目指して交渉を加速させていくということで一致をしました」と述べた。
安倍首相は、「心が痛む」などと遺憾の意をあらわしたが、さらなる謝罪などは行わず、従来の立場を維持したという。
一方、韓国大統領府によると「朴大統領は慰安婦問題は韓国国民が納得できる水準で速やかに解決されなければならない」と強調したという。