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共同宣言見送り 米長官「各国懸念の表れ」

2015年11月4日 23:59
共同宣言見送り 米長官「各国懸念の表れ」

 マレーシアで開かれたASEAN(=東南アジア諸国連合)とアメリカ、中国などの防衛トップによる会議は、中国が埋め立てを進める南シナ海をめぐる問題について意見がまとまらず、共同宣言が見送られる異例の事態となった。

 会議では、すべての参加国の合意が必要な「共同宣言」は見送られ、議長国の裁量で発表できる「議長声明」が出された。しかし声明でも「海上警備について議論した」としながらも、結局、「南シナ海」については触れられなかった。

 中国国防省はコメントを発表し、「地域外の国が今回の議論に含まれない内容を押し込もうとした」と、名指ししないもののアメリカなどを批判。

 一方、アメリカのカーター国防長官は、「声明で合意できなかったことが各国の懸念の表れだ」との考えを示した。

 またカーター長官は、5日にマレーシアのヒシャムディン国防相とともに空路で南シナ海を航行中のアメリカ軍の空母「セオドア・ルーズベルト」に乗艦することを明らかにした。