×

内戦状態のリビア 挙国一致政府樹立で合意

2015年12月7日 20:11

 内戦状態の北アフリカ・リビアで、対立する2つの勢力が、挙国一致政府を樹立することで基本合意した。過激派組織「イスラム国」が勢力を拡大する中、結束を図らざるを得なくなった側面があるものとみられる。

 リビアでは2011年の民主化運動「アラブの春」以降、混乱が続き、去年には、イスラム勢力と世俗派勢力がそれぞれ西部と東部に別々の政府を立ち上げ、分裂状態となっている。

 地元メディアによると、双方の代表は6日、記者会見を開き、2週間以内に挙国一致政府を樹立することで基本合意したと発表した。

 それぞれの勢力から5人ずつを選んで委員会を設置し暫定首相を選ぶことや、2年以内に議会選挙を目指すことで一致したという。ただ最終的な合意には、双方の議会の承認が必要だという。

 リビアでは「イスラム国」が混乱に乗じ、中部を拠点に支配を強めていて、共通する「敵」の存在が対立する勢力を近づけたという側面があるものとみられる。