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なぜインドネシアがテロの標的に?記者解説

2016年1月15日 19:04
なぜインドネシアがテロの標的に?記者解説

 20人以上が死傷したジャカルタの爆弾テロ事件の現場から、松永新己記者が中継。


【なぜインドネシアがテロの標的に?】
 実はインドネシアでは以前からテロの危険性が高まっていて、警戒が続く中での発生だった。

 15日、ジャカルタ市内のモスクを訪ねてみると、金曜日ということもあり、多くのイスラム教徒が礼拝に訪れていた。

 約2億人と世界最多のイスラム教徒を抱えるインドネシア。これまでにインドネシアから「イスラム国」に参加するため約800人が中東へ渡り、200人以上が帰国しているとみられている。

 かつて国内でテロを起こしていたイスラム過激派組織は、政府による掃討作戦で弱体化していた。しかし、「イスラム国」から戻った人たちに感化され、国内でテロを起こす危険性が以前から指摘されていた。

 今回のテロを受け、国内のイスラム教徒は「(『イスラム国』)はイスラム教徒ではない。非常に憤りを感じている」と怒りをあらわにしている。


【東南アジアでは“初”】
 「イスラム国」によるものとみられるテロは東南アジアで初めて。これまで中東のものだと思っていた「イスラム国」関連のテロが東南アジアでも起きたことの衝撃は大きく、多くのイスラム教徒を抱える隣国マレーシアをはじめ、周辺諸国に飛び火するおそれもある。