トルコ 軍勢力が群衆に発砲か 死者情報も
トルコで15日、軍の一部の勢力がクーデターをはかり、「国の全権を掌握した」と主張した。一方、エルドアン大統領は国民に対し、この動きに対する抗議行動を呼びかけていて、混乱が広がっている、
地元メディアによると、トルコ軍の一部勢力が15日夜、クーデターを図り、与党・公正発展党の党本部に突入したほか、国営テレビを通じて、「国の全権を掌握した」と声明を発表した。また戒厳令や外出禁止令を出した。
一方、エルドアン大統領は軍の動きに対し、「重い対価を支払うことになるだろう」と述べた上で、国民に対し、外に出て抗議するよう呼びかけた。
イスタンブール在住の日本人「予兆はまったくなかった。突然のことで驚いている。危険があるかもしれないので外に出ていない。自宅の向かいに銀行があるが20~30人が長蛇の列。人々がクーデターに備えてお金をおろしているのでは」
最大都市イスタンブールでは主要な橋が封鎖されているほか、イスタンブールの国際空港の運航が停止されるなど混乱は広がっている。
また軍の勢力が群衆に対して発砲し死者が出ているという情報があるほか、首都のアンカラでは政権側の戦闘機がクーデターをはかった勢力のヘリコプターを撃墜したと伝えられている。
トルコではエルドアン大統領の強権的な政治手法に対し、軍の一部が反発を強めていると指摘されていた。
また、トルコでのクーデターとみられる動きを受け、安倍首相は、訪問先のモンゴルで「トルコの事態を憂慮、官房長官に情報収集と安全確保を指示」と報道陣に話した。