「クーデターの試みは阻止」トルコ軍が宣言
トルコで起きたクーデターの動きについて、トルコ軍の参謀総長代行は16日、「クーデターの試みは阻止された」と宣言した。
トルコでは15日夜、軍の一部勢力が戦車を街に展開するなどしてクーデターを試みた。首都アンカラや、最大都市のイスタンブールではクーデターを試みた兵士と警官隊との間で戦闘が発生したほか、国会や国際空港の近くでも爆発が相次ぐなどした。
軍の参謀総長代行は16日に会見を行い、「クーデターの試みは阻止された」と宣言した。また、一連の戦闘などにより市民47人を含む90人が死亡したほか、クーデターを試みた兵士らも104人が死亡したと明らかにした。
一方、ユルドゥルム首相は、これまでに軍の兵士ら2839人を拘束したと発表した。この上で、エルドアン大統領と対立するイスラム組織「ギュレン運動」が、クーデターの試みに関わっていたとの見方を示した。
トルコ・ユルドゥルム首相「(ギュレン運動を率いる)ギュレン師がテロ組織のトップだと我々は知っている」
これに対しアメリカにいるギュレン師は、クーデターへの関与を強く否定している。
トルコでは、エルドアン大統領の強権的な政治手法に対して軍の一部や「ギュレン運動」などが反発を強めていたが、エルドアン大統領は、今回クーデターの試みが起きたことを理由に、対立する勢力への締め付けをさらに強めるものとみられる。